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November 10, 2006

うれしい定年 さびしい定年

「うれしい定年 さびしい定年」という本を読みました。
 冒頭で、著者北連一は、村上春樹の以下の文章を引用しています。

「僕は学校を出て以来どこの組織にも属することなく一人でこつこつ生きて来たわけだけれど、その二十年ちょっとのあいだ身をもって学んだ事実がひとつだけある。それは『個人と組織が喧嘩をしたら、まず間違いなく組織が勝つ』」

 北は、そんな強力な組織から、切り離されて定年生活に入ると、人恋しくなるから、普段から、遊び仲間を作っておくとよい、と書いています。そして、社交にも、つかず離れずの、参加しながら距離を置くという、「技術」を要すると指摘して、山崎正和の文章を紹介しています。

「社交とは厳密な意味で人間が感情を共有する行為だといえるだろう。そこでは中間的な距離を置いて関わりあう人間が、一定の時間空間を限って、適度に抑制された感情を緩やかに共有する」

 自分は常勤医師を辞め、週に2回の嘱託医として働くようになってから、帰属するところが希薄になってしまった、という意味では、まるで定年後のような毎日を送っています。これは自分にとっては、想像以上に心細いことでした。

 もちろん、中間的な距離を置いて関わりあう、練習もしなくては、とも思うのですが、なんとなく、それだけでは物足りない気もする。そんなとき、たまたま見た少林寺の雑誌に出ていた言葉が、徳不孤(とくふこ)

これは、論語の「里仁編」一文で、『徳不孤、必有隣』「徳は孤ならず、必ず隣あり」。有徳のものには必ず仲間がおり、孤立することなく、仲間とともに生きているという意味。だそうです。これを目指したいと思いました。

今日は長くなっちゃいました(^^)

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